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二〇周年のコンサートにぜひお越し下さい

 京都音楽センターは、来年二〇〇一年の二月に二〇周年を迎えます。
 この、二〇年の間、京都音楽センターは「文字通りの音楽センター」になろうと努力をしてきました。
 そしてその精神は、「心にのこる音楽をみんなで・・・」という言葉や「音楽のことならなんでも」という言葉でも表されてきました。
 まだまだ、目標とする「音楽センター」にはほど遠いかもしれませんが、設立当時から比べると、仕事の質も、幅も、そして量も、ずいぶん前進したものだと思います。その前進も、私たちを励まし、支え、また、まだまだ足りないと求め続けて下さったたくさんの人の協力があったからだと思っています。
 そういった意味でも、私たちのあゆみは、多くのみなさんと共に歓び、共に悩み、共に文化を創ってきた歴史だったと思います。それだけに、この二〇年の歴史に誇りを感じます。
 さて、その二〇周年の記念行事の最初に、私たちが、いつもお世話になっているユズリンこと「中山讓」さんのコンサートと、「梅原司平」さんのコンサートを計画しました。
 なんと、中山讓さんが所属する「つながりあそび・うた研究所」は来年で一〇周年。梅原司平さんは歌手生活三〇周年となるそうで、切りの良い数字が三つそろうことになります。
 中山讓さんのコンサートは、一九九八年から毎年続けている「とっておきのコンサート」で、今回で四回目となります。このコンサートでは、毎回毎回、「とっておき」の名前に負けないように企画内容に工夫をこらしていますが、今回はピアノに「金井信」さんを迎えることになりました。金井信さんはピアノのソロアルバムもすでに二枚出している実力派で、今年の紅白歌合戦にも出演が決まった、あの錦織健さんなどとも共演しています。
 また、中山讓さんのこれまで発売された全てのCDアルバムには、金井信さんのアレンジした曲が多数収録されています。
 そういった意味でも、注目すべきコンサートだと自負しています。
 中山讓とっておきのコンサート・パート4は一月二〇日(土)の午後七時開演。東部文化会館です。
 一方、梅原司平さんのコンサートは、翌日の一月二一日(日)午後二時開演(会場は、同じく東部文化会館)ですが、こちらも、ピアノ伴奏は、金井信さんです。
 梅原司平さんは、今年の五月に、三冊目となるエッセイ集「あなたがいたから」を出版したばかりで、今回の京都でのコンサートは、その出版記念をかねてのコンサートとなります。
 梅原さんは「本を書くのは苦手としても、みなさんからいただいた出会いと感動、これには自信があります。自分自身を自慢するつもりはもうとうありません。出会いを下さったみなさんのことを自慢したいだけです。」と本のあとがきで述べていますが、各地での感動的な出会いをコンサートで聴くとき、私たちの心は美しく洗われるようです。
 どちらのコンサートも、人間って本当は優しくて、誇り高いものなんだと感じていただけると思います。 そんなコンサート空間を私たちと一緒に創って下さい。チケットのご注文、そしてご来場をお待ちしています。

(センターニュース12月号1面より)

PAマンの目&耳(99)

 このPAマンのエッセイも今回で九九回目。よくまあネタ切れをおこさず続いてきたものだと思います。
二〇〇一年、二一世紀の最初には一〇〇号記念のエッセイを書くことになりますが、今回は最初に、ちょっと残念なお知らせです。
 前号で「NON STOP PARTY」のクリスマスライブの事を書かせていただいたのですが、いまの時点で、開催を中止(延期)する事を決断しました。
 バンドリーダーの「今村」さんが病気療養中だということはすでにご存じのとおりですが、現在の状況からしてライブを開催するには危険があるとの判断です。
 クリスマスライブを楽しみにしている、ファンの方々、出演者及び関係者のみなさん、そして、私たちスタッフにとっても、大変残念な結論ですが、彼の回復を待って必ず力一杯のライブを開きたいと思います。
 その時は、みなさんにも改めてご案内したいと思いますので興味のある方はぜひお越し下さい。
 さて、話は変わりますが、先日静岡で「日本のうたごえ祭典」という全国からアマチュアの合唱団が集まってくる音楽祭典があり、私も参加してきました。その祭典の中で「コンクール形式による合唱発表会」がありました。
 丸一日合唱発表が続き、さすがに疲れますが、その中の「職場の部」で疲れが飛んでしまいました。
 各地から集まった、職場合唱団や労働争議の中から生まれた合唱団などが次々と合唱を聴かせてくれるのですが、聴いているうちに、なぜか胸一杯になってしまったのです。
 うまい下手でいうと失礼ながら、決してうまいとは言えない演奏も多いのですが、日常の生活のなかで感じる喜びや、怒り、悲しみ、持って行きようのない憤り。などなどわずか6分程度の演奏の中で、聞き手に迫ってくるものがあったのです。
 それは、コンクール形式とは言うものの、演奏の前後に客席からとんでくる激励の声や、期待の声援など音楽を共に楽しみ、今の時を共有し心一つになりたいという思いが勝っていたからだと私は思います。
 本来、音楽はうまい下手を競うものではなくて、人の心を豊かにしたり、思いを共有したり、前向きに生きる勇気を与えてくれたりするものだと思います。
 同時に、職場の中から生まれてきた演奏曲(オリジナルも結構あった)には、厳しい現実を歌いながらも、決して明日をあきらめない楽天性や自分の手で未来を切り開いて行く力強さが感じられ、本当に励まされました。
 仕事も生活も厳しい時代だからこそ、前向きに力を合わせて時代を切り開いて行きたいものです。

(Y・T)

(センターニュース12月号より)

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